私には2歳児の息子がいます。赤ちゃんの頃から積極的に絵本に触れあう環境を作ってきたのですが、息子本人は絵本を集中して見るということがほとんどありませんでした。
せっかく読み聞かせているのにまったくこっちを見てくれないと、どうしたらいいものかと不安にもなりますし、心も折れてきてしまいますよね。
ここでは、絵本にまったく興味のなかった息子へ私が実践した失敗談、そして見事に自分から絵本を手に取ってもらうことに成功した方法をお話していきたいと思います!
絵本に興味のない子供を図書館へ連れて行くも失敗した理由
子供には絵本を通して色んなことに興味をもってほしいと思いませんか?絵本は子供にとって、想像力をかき立ててくれる素晴らしいアイテムです。
私はそう思ってきたので、赤ちゃんのときから子供がなるべく楽しめそうな絵本を買い揃え、毎日読み聞かせてきました。しかし、いくら読み聞かせても息子は集中して絵本をみることが全くありません。
興味がない絵本なのでは?と思い、図書館にも連れて行って息子が好きそうな部類の本を毎度借りるのですが、いざ渡しても一瞬で閉じるの繰り返し。この時ばかりはどうしたら絵本を好きになってくれるんだろう?と悩みましたね。そもそも私も主人もあまり読書が好きな方ではないので、そのせいもあるのかしらと思ったのですが…。
自分が読書をしてこなかっただけに、息子には少しでも本好きになれるように、という思いもあり図書館に通い始めたのです。しかし、ただ連れて行くだけでは本を好きにはなってくれませんね。もしかしたら、絵本に興味を持っていない時点で図書館へ連れて行くのは、息子にとってはわけがわからずハードルが高かったのか?
そこで私は、まず息子が読もうとする以前に、”自分から取り出して見てみたい”と思える本が一冊でもできるようにしよう、とハードルを下げてみることにしたんです。
読み聞かせをせず絵本に興味をもってもらう作戦がまさかの成功!
子供が絵本に興味をもつ方法1つ目として、あえて読み聞かせをしない方法をご紹介します。
息子は車が大好き。そんな息子のために、ただ車の写真と名前が載っている小さくて薄い絵本を用意しました。小さくて薄いほうが子供が自分で持ちやすいと思い、サイズには一応こだわりましたね。
そして、それをそっと本棚にしまったのです。あえて読み聞かせはしません。今まで私は絵本好きになってもらいたくて、しつこいくらい“私から”読むようにしていたので、今回は“息子から”手に取るまで待ってみることにしたのです。
息子が好きな車の絵本だからきっといつか手を伸ばすはず...と信じて、辛抱して待つ作戦です。これがまさか、結果としてなんと効果があり、息子はいつの間にか増えた新しい絵本にみずから手を伸ばし、本を開いて中をじっくりみるようになったのです!
今まで図書館で借りてきた本には見向きもしなかったのですが、この車の絵本には喰いついてくれて本当に嬉しかったです。息子の場合、おそらく大事だったのは“自分から動く”ということだったのかなと思います。絵本を開いてもそっぽを向いてしまうお子さんには、まずその子の好きなジャンルの薄くてシンプルな絵本を選んであげて、ハードルを下げてあげると良いかもしれませんね。
読み聞かせをせずに子供が自分で絵本を開くことに成功したのは、私から絵本を渡さずにさりげなく置いておくことで子供が「自分で発見した気持ち」になってより興味が沸いたのでは?とも思っています。おかげでこの車の本だけはその後も自分でよく開いて見るようになりましたね。
そこで私は、ステップアップとして簡単なストーリーの絵本を息子に読んでもらいたいと思い始め、別の作戦に移ることにしました。
子供が絵本のストーリーに興味がわく読み聞かせ方法4STEP
では、ここからは読み聞かせをスタートしましょう。
簡単なお話の絵本に興味を持たせるには、いったいどのようなことをすればいいのか?ただ読んであげるだけではイマイチ子供の集中力が続きません。
私は考えました。どうしたらお話の展開を楽しみ、1ページをじっくり見るようになるのか。そこで色々試してみた結果、子供が自分から読んでほしい!と絵本を持ってくるまでになった方法をご紹介しますね。
STEP1:子供の名前を絵本の中に盛りこむ
まず思いついたことは、息子の名前を本の中に入れてしまうことでした。自分の名前が入ると親近感がわくので、集中して本を見ようとするのでは?と思ったのです。
さらに息子が興味をもってくれるように仕掛けがついた絵本でそれを実践してみることにしました。すると、今まで私が絵本を開いても別のおもちゃで遊んでいた息子が、こちらに興味を示し始めたのです。
STEP2:絵本のストーリーに子供にとって身近な動物や乗り物を登場させます
息子の名前を入れることにした以上、絵本の展開は少しアレンジしました。私なりに考えたお話にして、子供が飽きないよう毎ページごとに息子の名前を入れ、絵本の中の動物が子供へ話しかけるように読み聴かせたんです。
するとどうでしょう。息子は絵本の動物を指さし始めて、「ん!ん!」となにやら私に訴えてきました。
STEP3:絵本を読み聞かせながらお母さんの声色を変えます
また、それぞれしかけをめくるときに私の声質を変えて息子の名前を呼ぶようにしました。イメージとしては、高くて少し大きめの声で他の動物になり切るのです。
すべてのページに集中したわけではなかったのですが、このやり方で息子は1ページだけものすごく気に入るようになりました。なんと、そのページがくると、大笑いしたのです。
STEP4:絵本がまるで生きているかのように動きをつけます
実は、そのページだけ息子の名前を呼んだあとに絵本が息子に接近するよう動きをつけたのです。おそらく絵本が突然近づいてきたことが息子にとって意外で楽しかったのか、そのページのためにその本を繰り返し読むようになりました。
わくわく感も楽しいのか、最初からきちんと座って聞いており、息子のお気に入りのページが近づいてくるとそわそわして楽しそうに待っていました。
私が理想としていた形とは少し違った結果でしたが、それでも息子が絵本を集中して見てくれたことに変わりありませんでしたし、親子ともに大きな成長をしたように感じましたね!おかげでそれからというもの、毎日このしかけ絵本を一緒に読むようになり、息子の方から手渡してくれるようにまでなったのです。私も息子が飽きないようにと、たまにお話を変えて少しアレンジを入れるのですが、それだけで息子は楽しんでくれます。
どうしても子供が絵本を拒否する時は、見守る姿勢も必要
それでも絵本に興味を持ってくれない日はどうしたらいいのか?もちろん、私も毎度この方法でうまくいっているわけではありません。全く聞いてくれない、こっちを向いてもくれない日もやはりあります。そんなときは、無理して読まずに“今日は絵本の気分じゃないのね”と話しかけ潔く諦めます。
意地でも読ませようとすると、私も息子も疲れてしまいますからね。
一度息子が絵本に興味をもつ姿をみせてくれたことで、私の中で少し安心感ができ、読まない日がきても気にならなくなりました。しばらく読まずにいると、そのうちまた自分から“読みたい”と思う日がくると思っています。
今でも子供を連れての図書館通いはやめていません。決して息子が読まず興味をもたなくても、毎度絵本を借りてとりあえず部屋に置いておくようにしています。これから色々な絵本に興味を示すようになると、図書館という場所も子供の楽しめるスペースになっていくのかもしれませんね。
赤ちゃんの頃より少し成長してきた息子にとって大事なことは、私から読むことよりも、息子自身で手にとってもらうことだなと感じたので“興味があったらどうぞ”とゆるい気持ちで絵本を置いています。まだ小さな赤ちゃんにはやはりこちらから読み聴かせてあげるアプローチが必要だと思いますが、ある程度大きくなってくると時には「待つ」という姿勢が必要かもしれませんね。