赤ちゃんがミルクを飲んでくれない、NICUなどに入院している、急なママの体調不良などもしもの時に備えたい方など。母乳を保存できたら便利ですよね。
でも、母乳ってどうやって保存したら良いのか、保存できる期間はどれくらいなのかわからない方も多いと思います。
今回は便利な母乳の保存の仕方をご紹介しますね。また、母乳を保存することのメリット、デメリットも私の体験談からお伝えしたいと思います。
搾乳の方法
母乳を保存するために、まずは搾乳の方法をお伝えします。
搾乳機をつかう
電動、手動の2種類あります。電動は勝手に絞ってくれるので楽ですが、値段が高いです。手動は自分のペースで絞れて、どこでも使用できます。
手で絞る
哺乳瓶を片手に持ちながらもう片方の手で絞ります。搾乳機で絞り切れなかった分も搾乳できますよ。自分で絞るので痛みもなく、絞り残しも少ないです。しかし、時間がかかります。手動の搾乳機で絞った後、手で残りを絞ると乳腺炎にもなりにくくオススメです。
母乳の冷蔵・冷凍保存の違いと用途
搾乳ができたら今度は保存です。母乳を保存する方法には、2種類あります。
- 冷蔵保存:蓋をつけて冷蔵庫にて保存します。保存期間は1日と短いです。すぐに使う場合、この方法で十分でしょう。湯銭で人肌に温めてからあげます。母乳が分離しやすいので使用前によく振って混ぜましょう。
- 冷凍保存:専用の袋に入れて冷凍庫で保存します。保存期間は1ヶ月と冷蔵に比べて長いです。使うときは古いものから使うようにしましょう。湯銭で人肌に温めてから母乳瓶に移してあげます。一度解凍したら再冷凍はできません。
冷蔵保存は1回分を哺乳瓶に搾乳して保存すると使いやすくてオススメです。臭い移りや衛生面を考えて蓋は必ずしましょう。冷凍保存は持ち出すことができるので、保育園、病院など子どもを預けているところに持って行くことができます。持ち出す際は冬でも保冷バッグに保冷剤と一緒に入れて持ち出しましょう。用途に応じて保存方法を変えるのがオススメです。
母乳の冷凍保存の方法
今回の本題である母乳の冷凍保存のやり方を説明します。
- 専用の袋を用意する(産院の売店や通販でも購入できますよ)
- 搾乳する
- 専用の袋を開封して絞った母乳をいれる
- 各メーカーの説明書に従って密封する
- 搾乳した日付を記入しすぐに冷凍する
- 完全に冷凍されてから持ち出す
搾乳した母乳を保存するポイント
- はじめに石鹸で手を洗い、綺麗な状態で行う
- 冷凍する量は1回で使い切れる量にする
- 袋に入れるときは袋の口を大きく開いてそっといれる
- 袋の口を閉めるとき、できるだけ空気が入らないようにする
- 専用の保存袋を必ず使用する
- 終わったらすぐに冷凍庫へ入れる
- 保管場所は温度の変化の少ない冷凍庫の奥にする
免疫力の少ない赤ちゃんが飲むものです。清潔を心がけてしっかりと手洗いし、使う搾乳機や哺乳瓶も消毒しましょう。消毒方法は煮沸、レンジ(専用容器が必要)、薬液(赤ちゃん専用薬液が必要)どの方法でも良いので、やりやすいもので行います。
※搾乳機など、どの消毒方法に対応しているか事前に確認することを忘れずにしましょう。
袋の内側をベタベタ触ると不衛生なので、口を開ける際はできるだけ外側だけで開けましょう。冷凍する量は専用の袋の規格ぴったりか少なくいれてください。日付を記入すると使用期間がわかるのでオススメです。冷凍保存後1ヶ月を過ぎたものは破棄しましょう。袋の再利用はできません。※詳しくは袋の説明をしっかり読んでくださいね。
母乳の冷凍保存のメリット、デメリット
メリット
- 長期保存ができる
- 実家や保育園、病院に持って行くことができるので、自分がいないときでも母乳をあげることができる
- 薬を飲んだりして直接母乳をあげられなくなってしまったときでも安心
デメリット
- 長期保存といっても1ヶ月以内に使わなければいけない
- 専用の袋を用意する手間やお金がかかる
- 専用の袋に入る量に調整しなければいけない
- 哺乳瓶拒否の子には使えない
- 保存するにあたって洗いものや消毒など、時間や手間がかかる
- 解凍にも手間がかかる(解凍自体はすぐにできます)
- 使用するときに袋から哺乳瓶に移しかえなければいけない
母乳のみで育てたい人や、入院中の子がいる方にはオススメの方法です。しかし、哺乳瓶では飲んでくれないという子には使用できません。また、専用の袋も値段が高く、冷凍するときにも解凍するときにも時間や手間がかかります。
1ヶ月過ぎてしまって捨てることになると、袋も無駄になってしまいますよね。母乳だけで育てたい!というこだわりがなければ、赤ちゃんを預けたりするときは粉ミルクの方が良いのかなと思いますね。
私が搾乳を始めた理由
私には双子の娘がいるのですが、早く産まれてしまったため、しばらく病院に入院していました。その間、3時間おきに搾乳をした母乳を冷凍保存して次の日にまとめて持って行っていましたよ。母乳が足りなければ病院が用意したミルクを飲ませてくれていました。
病院側からは「無理しなくて大丈夫だから、持って来られるときに搾乳した母乳を持っておいで」と言われていました。しかし、小さく産まれてしまって免疫力もない上に、母親とも一緒にいられない、そんな娘たちに少しでも母乳を飲んでもらいたくて、毎日搾乳した母乳を持って通っていたのです。
退院後の授乳と搾乳の使い分け
退院後も、哺乳力も少なく体力もなかった娘たちは直接母乳を吸うことが難しかったので、冷凍保存した母乳を飲ませていましたね。だんだん、搾乳ばかりで母乳の出が悪くなってしまい、娘たちもたくさんミルクを飲むようになり、冷凍ストックは底をつきてしまいました。そこからは冷凍保存をやめて冷蔵保存に切り替え、多く絞れたときは冷蔵保存し、足りない時は粉ミルクを足していました。
大きくなってきて哺乳力もついてきてからは冷蔵保存もやめ、母乳を直接吸わせるか、粉ミルクになりましたよ。母乳を直接あげることができなかった最初の頃は、冷凍保存をして正解だったなと思いましたね。母乳を直接あげられるようになってからは、冷凍保存は面倒で手間もお金もかかるのでしていませんし、粉ミルクで十分でした。
母乳の冷凍・冷蔵は使用用途に応じて
私のように、母乳をあげたくてもあげられない方には冷凍保存はオススメです。長期保存、外出時やもしものための備えとして冷凍母乳を用意したいと考えている方も、まずは冷凍保存をしてみて使い勝手をご自身で体験してみてくださいね。
最初はどうしたらいいのかとわからないことが多いものですが、実際にやっていくうちに自分なりの便利な使い道を見つけたり、冷蔵で十分、もしくは冷蔵も冷凍も必要ないかも、となるかもしれませんね。
保存方法もいろいろありますし、ミルクにもいろいろなタイプのものがあるので、自分にあった使用方法を見つけていけると良いですね。