赤ちゃんはおっぱいを飲んで寝ての繰り返しで、なんて幸せな生き物なんだろうと、自分が子どもを産むまではそんな風に思っていた私。まさか、赤ちゃんが寝てくれなくて悩むなんてことが起こるとは、夢にも思っていませんでした。
出産後すぐから始まる赤ちゃんのお世話に、お母さんは心身ともに疲れがピークを迎える頃。夜に赤ちゃんが寝てくれず、泣いてしまうと同居している他の家族へも気を遣いますよね。
今回は私が試した赤ちゃんが眠ってくれる方法、また寝てくれない時にとった対処法をご紹介します。
新生児が寝ない!イライラでスタートした退院初日
初めての子どもを連れて家に帰った初日の夜。育児休暇を取っていた夫と、誰が今晩子供を世話するか相談し、どうせ授乳もあることだし、母になったことでどこか張り切っていたところもあったので、私が世話することに。生後まだ間もない頃だったので、“授乳してオムツも替えておけば、まあ寝ているのがほとんどだろう”と思っていました。
確かに、日中はほぼ寝ていた息子。この調子で夜も楽勝だ!なんて思っていた私は、その夜痛い目にあうのです。それは22時頃。夫も就寝し、私も眠たくなってきたので寝ようとすると、数時間前から寝ていた息子が目を覚ましました。
授乳を済ませオムツも替えたし、ちょっと抱っこして揺れていればまた寝るだろうと思っていたのですが、腕の中でウトウトするものの、ベビーベッドへ寝かせようとすると起きて泣き始めるのです。その繰り返しを1時間近くしていた頃、ベビーベッドが夫の寝室と同じ部屋にあったこともあり、ついに寝付けない夫が怒って起き上がりました。
「もういい!俺がやる。君はもう寝なさい」そう言って息子を抱き、リビングのソファで映画を見ながらくつろぎ始めた夫に、「何で一生懸命やってるのに怒られないといけないんだ」ともの凄く理不尽な思いを胸にして、怒りで泣きながらその日は眠りました。翌日、寝不足と前夜のプチ口論でピリピリムードの私たち夫婦は、今晩こそ普通に眠りたいと必死で対処法を探したのです。
新生児が寝ない理由は、足がバタバタしてしまうこと?
ウトウトしているのに目がさめる原因は何だろう?と少し我が子を眺めて考えていると、この時期特有の“モロー反射”に気づきました。せっかく寝入りそうなのに、新生児特有のこの動きのせいでびっくりして目が覚めてしまうのです。
そこで、私たちはおくるみを調達してきて、包むことに。包み方のポイントは、とにかく手がおくるみから出てこないように、少しだけしっかりめに包むこと。そして首回りは締めてしまわないように気をつけること。
おくるみにくるまった息子は何だかミノムシのようで、可愛らしくて微笑ましかったです。包まれた息子の方も安心感があるのか、よく眠るようになりましたよ。一説によると、おくるみで包まれることによって、赤ちゃんは狭い胎内にいた頃に近い感覚になるそうです。約10ヶ月もの間ずっといた胎内の環境に近ければ、何だか安心してくれそうですよね。
実はこのおくるみ作戦は息子にはかなり効果的だったことと、息子自体がかなり小柄であったことから、ほぼ1歳になる頃まで包んで寝かせていたんです。
新生児が寝ない夜、抱っこよりも効果的だったのは?
おくるみ以外に息子に効果てきめんだったのが”Shushing sound (シューシング サウンド) ”。よく、静かにして欲しい時に「しー!」という音を立てると思うのですが、あの音を同じテンポで何度も繰り返すのです。
そして寝たいのになかなか寝付けない赤ちゃんの近くにいてトントンしてあげたり、抱っこして揺れるだけで落ち着いてくれるというものです。これも一説によると胎内にいた頃に聞こえていた外部からの音に近いそうで、赤ちゃんがリラックスできる音なのだそうです。
でも、自分でずっと何分間も「シュー、シュー、」と言い続けるのは大変ですよね。そこで私たち夫婦は文明の利器に頼りました。YouTubeに、”Shushing sound baby”などと入れて検索すると、出るわ出るわ。中には数時間ずっと誰かが「シュー、シュー」と言い続けている動画までありましたよ。
新生児が寝ない昼間をどう過ごす?ママに知ってほしいこと
さて、帰宅初日の夜に子供をうまく寝かしつけることができず、色んな意味で屈辱的なスタートを切った私の育児ですが、今振り返って考えると思うことが多々あります。その中で1つ、あらゆることに関して共通して言えるのは、「自分の思い描いているように子供は動いてはくれない」ということ。
私は赤ちゃんはベビーベットで寝るものだと思っていましたし、規則正しい生活を身につけさせるのが親の務めだから、と若干ムキになっているところがあったんです。でも実際はどうかといえば、息子はベビーベッドより床に置いたマットの上が一番快適そうでしたし、新生児はいつが夜で昼で…なんて知ったこっちゃないんですよね。
寝たい時に寝るし、眠くなければ寝ないんです。もしあの日の私に戻って伝えられるなら、「そんなに初めから全部思い通りにしようとしなくていいよー」「赤ちゃんが寝てる時に昼間だろうが朝だろうが、あなたも一緒に寝ときなさい」と声をかけてあげたいです。
それこそ寝てくれない夜中に、開き直って映画を見始めたあの日の夫くらいに諦めた方が、子供も変なプレッシャーを感じることなく案外寝てくれるのかもしれません。ともあれ、お母さんはただ赤ちゃんが寝ないことに苦戦しているだけじゃなくて、そのせいでお父さんも眠れていないということを実はとても気にしていますよね。
新生児が寝ないことで受ける夫婦への影響と対処法!
そんな気持ちを知ってか知らずか、眠れなかった夫からは苛立ちをそのままぶつけてこられたりすることも。そうなると本当にやり場のない気持ちになりますよね。できれば怒りをぶつけてくる代わりに、翌朝には「お疲れ様」と一言伝えてもらえると、こちらとしてもちょっと心が軽くなるものです。
もしかしたら「昨晩、うるさくてごめんね」とこちらから一言伝えてみると、旦那さんの気持ちも少しは収まるかもしれません。小さなことですが、夫婦お互いに思いやりを持って協力しやすい雰囲気を作るのも大切なことかもしれませんね。
また、赤ちゃんはおっぱいに敏感です。案外お父さんに抱っこしてもらって赤ちゃんをお母さんから少し離してあげた方が、すんなり寝てくれるかもしれませんよ。
子育ては1人では本当に大変です。周りにいる方全員で協力すれば、大変なことも楽しい思い出に変わるかもしれませんね。