小さな子供連れで乗る電車、そこには数多くの試練が待ち構えています。
暑さ、寒さ、混雑、静かにというルール、退屈、そして周りの人の目。
どれも強敵です。
この多くの敵に立ち向かう術はもう皆さんそれぞれお持ちだと思いますが、使える手は多いに越したことはないですよね。
6歳4歳1歳児を連れて、もはや電車移動1時間越えも怖くない!
そんな私が心がけている事、乗る前から始まり乗ってからの細かなコツまで、すべて公開します。
電車移動に肝心なのは、乗る前のシミュレーション!
小さな子供ほど、事前のシミュレーションが大事だと思っている私。
家を出る直前に「片付けて!行くよ!」と言うより、時間を前もって伝えておいた方がストレスが減ったという経験ありませんか?
それと同じで、電車に乗る前にもあらかじめシミュレーションしておく事にしています。


と、駅に向かう間に何度となく伝えておきます。
男の子には

などと言っておくと、座りたいというぐずり予防に効果的です。
駅のホームでいざ電車に乗る直前にも、「小さな声だよね」と約束を確認します。
思わずテンションが上がってしまう、電車に乗った瞬間の興奮をまず抑えるためにも、あらかじめ電車内でのシミュレーションは一緒にしておくと安心です。
いざ勝負!電車に乗ってから心がける事は何よりも「先手」
いざ、電車に乗りました。
最初は窓の外の景色に夢中になっていますが、その興奮が冷めてきた頃に襲ってくるのが、暑さ寒さなどの感覚と、混雑などによる身動きのとれなさによる不快感です。
温度調節するための上着や冷たい飲み物は手に持つか、バッグの一番上に用意しておき、
言われる前に出せるくらいの勢いでいるようにします。
長時間移動の場合は、水分をとりすぎると電車内でトイレ!となるので、
乗り換えなどのタイミングで、行きたくなくてもトイレ休憩してもらいます。
混雑で身動きがとれないのも、
先に「今日はくっつきたいな」など言っておくと気分が違うようです。
その後やってくる最大の敵、それが退屈です。
電車の中で飽きてきた子供が夢中になる遊びとは
ずっと窓の外を眺めたり会話していればなんて事なく過ごせる子もいますが、早々に飽きてしまう子、いますよね。うちの次男がまさにそのタイプ。
早い時は一駅目で「あといくつ?」と聞いてきます。この質問が飽き始めた合図です。
そんな次男に効果的なのが、
窓の外を実況中継してみよう!
青色の車や建物を探してみよう!(ママが次々に色を指定する)
雲の形をものに例えたり、丸いものを先に20個探した方が勝ち!
外が見えない位置の場合もあるので、その時は体に触れる遊びをします。
手の指の名前や、体の触れたところの名前を言ってみよう
ママも一緒に手伝って変顔をしよう
ポイントは、今やっている事に飽きてしまう前に次から次へと提案していく事。
あれやろう、次はこれ、とこちらのペースに巻き込むのがコツ。この手は6歳の長男にも効きます。うまくいけば2人で遊びだしてくれるので、そうなればしめたもの。
できるだけ静かに楽しむよう注意しつつ、今度は抱っこ紐かベビーカーにいる1歳の三男の相手です。
抱っこされていれば大人しくしてくれる子もいるなかで、抱っこ紐から降りたい!出して!と言わんばかりに騒いでしまうタイプの子もいますよね。はい、これもうちの三男です。
1歳児へも「先手」を意識する事は変わりません。
ちょっと高く抱っこしてつり革につかまらせてみたり
手すりにつかまらせてみたり
手すり付近にあるネジを指で触らせてピンポーン
と言うのにハマってくれる事が多いです。
これ地味ですが、けっこう時間が稼げます。
こちらも飽きる前に次から次へと誘導するのが肝心です。
では、
それでも飽きてぐずってしまった時、できるだけ周囲の方の迷惑にならないために、 できるだけ温かい目で見守ってもらうためにはどうしたらいいのでしょうか?
「親の姿勢」次第で周囲の視線が優しくなる!?
「なんで電車ひとつでここまで頑張らなきゃいけないの…」と面倒に思う方もいらっしゃると思います。でも、親ができるだけ周囲に迷惑を掛けないようにと努力している姿を、周りの人たちは案外見てくれています。
ベビーカーについての論争などありますが、こちらが「邪魔ですみません」という姿勢でさえいれば、そこまで邪険に扱う人っていないのではないでしょうか。子連れなんだから!という横柄な態度が、周囲にちょっとした事でも許してもらいづらくなる原因になってしまうのでは?と思わずにいられません。
仮に自分が逆の立場だった場合、子供に一切注意せず騒ぎ放題にしている親と、一生懸命対応を試みているのについ騒いでしまう子供に四苦八苦している親と、どちらに思いやりをもてるでしょうか?
感情的に子供を怒ってしまっては逆効果かもしれませんので、「もう少し声を小さくしよう?」と説得し続けるだけで「大変ね」と声を掛けてもらえる事も多いです。
こんな風に言っていると、あざとい!と思われるかもしれませんが、これも子連れで快適に移動するための技のひとつだと思っています。ぐずる三男を一緒にあやそうとしてくれる人のなかには、女性だけでなく、会社員や学生風の男性もたくさんいます。
電車だけでなく、子連れで過ごしやすくするために必要なのは「感謝のココロ」
電車に乗る際に、少しでもストレスを減らせそうな方法は見つかったでしょうか。乳幼児3人を連れ、それぞれに対応しながらの電車移動は正直、神経をすり減らす場面も少なくありません。でもそんな時に限って周囲の人に気にかけてもらえたり、助けてもらえるのは、「迷惑をかけてすみません」という気持ちを持っているからではないかと思うんです。
以前、気付かず階段しかない駅に降り立ってしまい「どうしよう!」と立ちすくんだ瞬間に、通りすがりの男性がサッとベビーカーを階段下まで運んでくれた事があります。あまりにスムーズな対応にびっくりして、有り難くて、男性が立ち去る際にも何度もお礼を伝えました。
さらにその後、その姿を見ていたから、と今度は女性2人組がのぼりの階段でベビーカーを持ち上げて運んでくれたんです。
嬉しくて泣きそうになるほど、感謝でいっぱいの出来事でした。助けてもらって当たり前!という姿勢では、逃してしまった出来事かもしれません。子連れだからと言って恐縮しきってしまう必要はないのでしょうが、謙虚な気持ちさえ持っていれば、電車など公共の場でも親子で楽しむ事ができるのではないでしょうか。