小さな子供を育てていると、毎日大小問わず何かしら頭を抱えることがありますよね。特に2歳から3歳の子育て中の親御さんの中には、言葉の発達について悩みを抱える方が多いのではないでしょうか?私には現在4歳になる息子がいるのですが、本当についこの間まで彼の言葉の発達について気になって、一時期は発達障害についても調べるほどに気がかりで仕方がありませんでした。
悩んでいると言っても、耳はきちんと聞こえているようだし、“ママ”とか“電車きた!”などの単語や簡単な二語文は言える程度には話していたんです。でも何となく、他の同い年生まれのお友達と比べると発言が少ないような…。何か話しても一語でしか返ってこない…。でも本人は楽しそうに他の子たちと遊んでいるし…と、公園や児童館で他の子たちと遊ぶ時などは特に、何だか悶々とした気分でよく帰ったものです。
今回は私と子供の経験をもとに、この悶々とした時期をどう乗り越えたのかを紹介したいと思います。
3歳だけど言葉が少ないのはどうして?
電車が大好きな息子。2歳を過ぎた頃から、周りの同い年の子たちと関わることが増えると、その発話量の差が気になるようになりました。最初は、きっと外にいるときはまだ恥ずかしくて本領発揮できてないだけに違いない!と思うようにしていました。
しかし、家庭での何気ない会話で「これ美味しいね。」と聞いても、息子は笑顔で「電車!」「○○線!」、「これとこれ、どっちがいい?」と聞いても、「電車!」「連結!」と、全く関係のない鉄ヲタ力を発揮してくるだけで会話にならず!
本の読み聞かせをしたり、フラッシュカードを使って見たり、テレビやインターネット動画を見せる時間を調整したり....。言葉をインプットさせるのに良いと聞くことは、人一倍頑張って取り組んでいたつもりです。それでも、いつもの公園で見かける他の子供たちのようには、受け答えができないのです。
外に出れば我が子より半年以上も年下の2歳過ぎの女の子が、大人同士の会話をするように話しかけてきたりします。そんな時ふと脇を見れば、話しかけられてもニコニコしているだけで何も言葉で返さない息子。おままごとやお店やさんごっこなどをして楽しんでいる他の子供を見るたびに、羨ましくて堪りませんでした。
3歳の息子、言葉の理解力は?オウム返しのループにはまる
息子が3歳になる頃には、だんだん周りも幼稚園に入園させることを意識し始めて、「お名前なあに?」「何歳ですか?」くらいの質問には答えられる子もでてきました。息子はどうだったかというと、「お名前なあに?」とたずねると、全くそのまま「お名前なあに?」と満面の笑みで、それはそれは嬉しそうにオウム返ししてくるのです。
この頃は、毎日お風呂の時間を質問の受け答えの練習時間にして、名前を聞かれたらこう答えるんだよ、何歳ですか?って聞かれたら3歳です。って言うんだよと、何度も練習を始めていました。それでも、返ってくるのは満面の笑みと上手なオウム返し。
その内、私もムキになっていたのでしょう、何か変なプレッシャーを感じて嫌になってきた息子は、オウム返しすらも渋々になり、ついにはまた関係のない電車の名前などで返答するだけになってしまうこともあったのです。
3歳の言葉の遅れについて、専門家へ相談
それは息子が3歳半になった頃。住んでいる自治体で生後4ヶ月から3歳3ヶ月まで健診を受けられるのですが、その3歳3ヶ月健診で専門の先生についに相談をしたのです。心理相談員さんと呼ばれる心理士の方がいて、希望者は個別で相談ができるというシステムでした。
3歳半で3歳3ヶ月健診を受けたのは、丁度予定されていた日に体調を崩したり、次の回は予定が合わなかったりで、本来のタイミングを何度か逃したためです。私の住んでいる自治体では健診の日を逃してしまっても、次の回に参加させてもらえます。もし健診を逃している方はお住いの自治体に問い合わせて、できるだけ毎回受けることをお勧めしますよ。
心理士さんとお話するという経験は、それまで自分の覚えている限りでは初めてのことだったので、少々緊張しながらお会いすることに。通された部屋に入ると、可愛らしいご年配の女性がちょこんと座って待っておられました。部屋にはおもちゃが用意されていて、子供は親が心理士の先生と話をしている間、同じ空間でおもちゃを使って遊ぶことができます。そして自然な流れで先生が子供に話しかけたりして、子供の様子を観察するようでした。
3歳で言葉がでない衝撃の原因が発覚!
結論から言うと、心のどこかでひっそりと、でもずっと心配していた発達障害の可能性は低い、とおっしゃっていただきました。その代わり、その先生に少し驚くことを言われたのです。
―敏感?うちの子が??
衝撃でした。まさか、こんなにがさつで鈍感な私の子どもが気を遣うタイプだったとは。親子でも、彼と私は全く別の人間なんだ!この心理士の先生とのお話で、いかに自分が自分の子供のことを見ていなかったのか気づかされましたね。
我が子のことを思ってなんとかしよう、何とかしたいと思っていたのは間違いありません。でも、私の目線は息子を通り越してその周りにいる他の子供たちにばかり向けられていて、肝心なところが見れていなかったのかもしれない、と思ったのです。
3歳で言葉が詰まる時も安心できる理由
この4月から幼稚園に通い始めた息子。つい半年ほど前までは発話量が少ないと悩んでいたのに、今では毎日「ママ!これやろう!」「〇ちゃんが今日はおやすみだった!」とうるさいほどに一日中ずっと何か話しています。
とはいえ、今だに「今日は何したの?」と聞いても「うん。」としか返ってこなかったり、“会話”と言えるものになっているかといえば少し疑問もありますが…。でも確実に語彙は増えているし、話すこともだんだん文章になってきています。
正直、同い年の他の子供たちの中に息子よりもお話が上手な子はたくさんいます。息子は、言葉の面では確かに少し遅れているところはあるのかも知れません。同じ園のお話が上手な子たちと話をすることで、息子が言っていた「幼稚園での出来事」のよく理解できなかった部分を知ることも多くあります。
何だかクイズを解いているような気分になって、これはこれで楽しいのです。こんな風に思えるようになったのも、心理士の先生とお話をしたことが大きかったなと思いますね。あの日のおかげで、私の心の中にあったモヤっとしたものは晴れて、少し心にゆとりを持ってゆっくり息子の成長を見守れているように感じますよ。
3歳で言葉が話せないと不安なママにお勧めしたいこと
私の経験上、子供の成長に関する不安を解消するには、一番は迷わずに専門家の先生に診てもらうことだと思います。
その結果、もし特別なサポートが必要だとわかったとしても、早く分かれば、早くからその子に適したサポートをしてあげられますし、私のように悶々とするだけで具体的には何も変えられないことをストレスに感じる必要もありません。
専門家に診てもらうと言っても、いきなり病院に行くのは気が引けますよね。そんな時は自治体の子育て支援をしている課に問い合わせて見るのも良いですよ。悶々とした気分が晴れて、スッキリした気分で子育てを楽しめますように。