私の息子は今年の4月から年少組に通い始めました。
息子の通う園は外遊びがとても盛んで、小さい頃から近所の公園で一緒に遊んでいたお友達も通うということもあって選んだのです。先生方もとても熱心で、いつ覗きに行っても子どもたちと一緒になって精一杯遊んでくださっている、子どもがとても子どもらしく過ごせる、のびのびした園です。
本当に良い園に巡り会えたなと、とても嬉しいのですが.....
一つだけ憂鬱だったことがあります。
それは、完全お弁当だということ。
お弁当を作るのがたまにならまだ良いけれど、毎日となると面倒に感じますよね。
巷では綺麗なキャラ弁なども見かけますし、毎日違うものを用意しないと!と考えるだけでおっくうになってしまいます。。。
他の園だとお弁当と給食が半々だったり、完全に給食だったり、また親の都合が悪い時にはその日の朝にお弁当を注文できる園もあったりします。
ですが、息子の通う園はお弁当のみ。もしもの時の給食やお弁当の注文すらもありません。
元々料理が苦手な私。そして食が細く、完食なんて夢のまた夢のようなヒョロヒョロ息子。
幼稚園をこのお弁当の件だけで変更しようかと思うほどに不安だったのです。
園の説明会でお弁当の悩みが払しょくされる!?
不安を抱きつつも、お弁当のことを除けば私も息子もこの園をとても気に入っていましたので、とりあえず入園に向けての説明会に参加することに。
園の教育理念や、大まかな年間行事の流れなどを説明していただいていた中で、お弁当の話が出てきました。
その時に言われたのがこの言葉だったのです。
お弁当というと、栄養バランスを考えて野菜に肉に色々用意しないといけないものだと思っていませんか?
私は、どうせ野菜なんてうちの子は食べないのに朝から面倒だなと思っていたので、”食べられるものを”というこの園のお話を聞いた時には、目からうろこだったのです。
幼稚園入園前に子供のお弁当を持って公園へ
入園前に息子にお弁当箱で食事をすることに慣れてもらおうと、なんでもない平日の日からよくお弁当を持って近所の公園へ遊びに行くようにしました。
この慣らしお弁当の間に、何だったらうちの子は食べてくれるのか、たくさん試すことにしたのです。
ご飯をそのまま入れてちゃんと自分1人でスプーンを上手に使えるのか、おかずは何が好きで何が嫌なのかなどを知るために、一時期はほぼ毎日お昼はお弁当にしていました。
我が家の息子の場合、まだまだ手づかみで食べる方が早いし、スプーンやフォークを使うのを嫌がっていたので、ご飯は手でも食べやすいおにぎりにすることに。
さらに、一口でいろんなものを食べれるようにとチャーハンやチキンライスなども挑戦してみたものの、“おにぎりは塩むすび一択”な息子には不評でした。
おかずは、3歳が過ぎた頃からお手伝いで卵をよく割ってもらっていたことから卵焼きが好きになったので、たんぱく質は卵焼きに頼ることに。
肉類もつくねや唐揚げなど、いろいろ試してみたものの、一番すんなり食べたのはただ炒めただけのウインナーでした。
この“勝手に慣らしお弁当期間”のおかげで、なんでもない毎日もちょっと変化ができて、食べるのが少しずつ楽しくなっていったように感じます。
雨の日でも家の窓際にシートを敷いて屋内ピクニックをしたりと、子供にとってはただのお昼ご飯でもちょっとだけ特別に感じるようで、普段よりも楽しそうに食べることができました。
毎日のごはんがだんだんルーティーン化されてマンネリになってきたなと感じている方には、お弁当でランチ、結構オススメですよ。
と言って、園に行くことやお弁当の時間ががわくわくするように話をする良いきっかけにもなったと感じています。
ほぼ同じ内容で毎日持たせたお弁当は吉と出る?!
説明会の時に、お弁当は子どもが食べられるものを食べられる量だけ詰めたもので良いと言ってくださったおかげで、この園に通わせる上での不安が払拭され、いざ意気揚々と入園させた私。
不安だった登園拒否も一切なく、毎日バスに乗れるのが嬉しい!と、元気に楽しそうに通う息子に安心しています。
さて、そうこうしているうちにお弁当が始まりました。
少食の息子は、普段白米だけはきちんと食べるのですが、肉類や野菜はほぼ拒否。
偏食な彼に何を詰めて持たせようかと悩み、色々試した結果私が詰めているのが、
小さい塩むすび2個
卵焼き3切れ
ウインナー (1本分を2〜3等分に切ったもの)
ポテトフライ(隙間に入るだけ)
これだけです。
ウインナーがたまに子ども用のキャラクターのついたものになったり、前日にハンバーグを作った日などは小さいものをついでにつくってそれを詰めることもありますが、基本的にはほぼ毎日全く同じものです。
ちなみにお弁当箱は、370mlのアルミ製の物に変えました。その理由は、園の方から冬場はお弁当を保温庫に入れておくというお知らせがあり、それに対応するものを探した結果です。
息子のお弁当箱は、アルミ製の容器の中に仕切りとしてプラスチックの半円のものも入っているので、油の出るおかずをこのプラスチックの容器に入れて持たせています。
子どもに自分で気に入ったお弁当箱を選ばせるのも、良いですね。
食の細い3歳の息子が幼稚園でまさかのお弁当完食!
さて、幼稚園でお弁当を食べるようになってから息子に変化が現れました。
おにぎりをラップで包んでいるのですが、以前だと絶対に自分では開けようとしなかった彼が、自分から進んで開けて、もぐもぐ食べるようになったのです。
また、お弁当もおにぎりがたまに1個残って帰ってくるぐらいでほぼ毎日完食。
と嬉しそうに言ってくれるまでになりました。
これは、本当に園でお弁当を食べ始める前では考えられなかったことです。
以前はあまり食に関心がないような様子で、私が口に毎回運んであげてやっと食べるという有様でしたので、自分から食事を積極的にとってくれるようになったのは本当に嬉しかったです。
実際にお弁当の時間を見ることはないのでどんな状態で食べているのかはわからないのですが、間違いなく園での集団生活の力で息子が大きく成長しているのをお弁当からも感じ取ることができます。
もしかしたらお友達と一緒にお弁当を食べながらその様子に刺激を受けることで、「食べることへの自主性や意欲」が出てくるようになったのかもしれません。
また、園の方針にあるように「食べられるものを食べられるだけ」口にして完食する、ということが本人の自信につながっているのかもしれません。
初めは憂鬱で仕方がなかったお弁当ですが、いざ初めて見るとそんなに苦になるほどのことではなく、むしろお弁当一つでこの園を諦めなくてよかったと今では感じています。
また、お弁当を毎日作ることで、息子は朝からご飯をきちんと食べようとするようにもなったのです。
ちょっと面倒だけれど、その面倒さを大きく上回るほどのメリットがお弁当にはあるなと思います。
もし、お弁当作りが憂鬱だと感じているようでしたら、一度何日かお試しでお弁当ランチの日を経験してみるのも良いかもしれませんね。
嬉しそうにたべてくれる姿をみたら、作る気が湧いてくるかもしれませんよ。