子供の成長は、大変な子育ての中で一番励みになるものですよね。
いつの間にか寝返りをしていたり、はいはいからつかまり立ちと、1歳になるまでにたくさんの成長する姿を見せてくれます。こんなに小さい身体で次から次へと大きくなろうとしている我が子をみていると、辛い時間があっても支えてあげようと思えます。
私には息子がいるのですが、今は無事に1歳11ヶ月まで成長しました。ここまで大きくなる間に、私たち親子にはいろいろなことがあったんです。妊娠中から受けた家族からのプレッシャーや、子供の発達についての不安...
そんな日々を乗り越えた私の経験をご紹介したいと思います。
出産前から周りにプレッシャーをかけられ子育てが不安に…
赤ちゃんの成長の早さは個人差がありますが、だいたい目安が決まっていますよね。母子手帳や市からもらえる子育て本にも、何ヶ月でどんな発達がみられる、など絵と共に詳しく書いてあるものです。
私は妊娠中から義母や実母から「赤ちゃんは3000g超えて産まないとかわいそうよ」と言われ、大きく産まないといけないのかと気にしていました。正直、妊娠する前も“子供はまだか”などと言われてきましたが、妊娠しても周りはとやかく言うのだなと嫌な気持ちもありました。
無事に周りが期待する体重を超える赤ちゃんを産むことができたのですが、ほっとするのもつかの間、両親と親戚は成長の段階についてもアドバイスをくれるようになりました。私は妊娠前から何かと言われてきてたので、これからは気にせずに聞き流していこうと思っていたんです。
発達の進みが気になる息子、次第に周囲と比べるように
無事すくすくと成長する息子でしたが、歩くことだけはどうしてもできませんでした。
私が働いていたときの同期が4人、同い年の子を産んで息子と一週違いや、一ヶ月違いの子がいました。数か月に1回子連れでよく集まっているのですが、生後10ヶ月あたりからおのおの成長に変化がみられ、私の息子は2番目に早く産まれたほうなのに歩けず、他の子たちはもう歩き始めていたのです。
加えて義母や義理のお姉さん、実母からも「みんな1歳までには歩けるようになるよ」とまたプレッシャーをかけられ、聞き流そう、気にしないようにしようとしていても、どうしても歩くことだけは気になってしまい、私の育て方がいけないのか?と模索していたんです。
つかまり立ちはしている息子。ハイハイもせず、実はずっと高這いでオオトカゲのように家の中をはっていました。そのため子供の遊べる施設に連れて行くとオオトカゲスタイルで他の子に近づくので他のママもびっくりして、「これがハイハイなんですか?」とよく聞かれたものです。
“この高這いも歩かないことの原因なのかなぁ”と何が悪いのか常に考えてました…
生後10ヶ月になる頃からよく子育てサロンに通っていたのですが、そこに行っても歩く子が気になり、名札に名前と今の年齢が書いてあるのでそれを見ては、“息子よりも小さい子でも歩いてる”とまた自分の中で焦りと自己嫌悪が出てきてだんだん追い詰められていくのを感じました。
1歳の誕生日を迎えても歩かない息子へ気持ちの変化
そして、ついに息子は1歳を迎える日がきました。やはり、歩けませんでした。両親たちもとやかくは言ってこなかったのですが私の中で何か期待に応えれなかったなという罪悪感が少しだけ残りました。まるで私の子は“できない子”と見られたような気がしたのです。
しかし、歩かないものは歩かないので仕方ないです!
それに歩くことって子供にとって一番大きな成長だと思います。息子はとても慎重派の小心者でした。
おそらく、高這いで鍛えた筋力はありあまっているはずなので、筋肉がなくて歩けないというより、一歩を踏み出す勇気が他の子より少ないのかなと思うことにしました。
1歳を迎えるまでには何が何でも歩かせないと!と焦っていたのですが、いざ1歳を過ぎると締切日が終わったかのように、何か自分の中の追われている気持ちが減っていくのを感じたのです。
今思うと、1歳までに仕上げなければというプレッシャーで自分がいっぱいいっぱいだったのかもしれません。
孤独な子育てでノイローゼ気味に...そんな時相談したのは...
そうこうしていても息子はそれからも歩くことは全くありませんでした。スーパーで片手をつないでよろよろと頑張って歩かせましたが、やはり一人ではどうしても歩くのを怖がっていました。
そんなとき、友人に話をしたら、押し車のおもちゃを貸してくれると言ってきてくれました。実は実家でも挑戦していたのですが、息子は触ることもせず、少しおびえるくらいの反応をしめしていたので、あまり期待しなかったのです。でも、おもちゃが変わればまた息子の反応も変わるかも?と思い、借りることにしたんです。
お友達が使っていた押し車だったせいなのか、借りた2日目に少し触るようになり、その日の夕方には自ら押してすすむようになり、次の日には押し車を押しながら部屋中を走り出し、
そして突然、手を放して歩いたのです!
いきなり4歩いきました!!それからその日のうちに15歩くらいは家の中を歩いたり立ち止まったりとしていました。
とても嬉しかったです。やはり息子は一歩が怖かったんだなと思いました。私は息子の歩くことにとらわれてしまいましたが、今回のことで、子供ができないことにはやりやすいように、自然なきっかけを作ってあげることが大事なのだと思いました。
ずっと歩けない息子のために私は歩く練習と思い手をつないでなんとか歩かせようとしていましたが、息子が歩けなかったのは自分から一歩踏み出す勇気がなかったからです。
心の成長には時間がかかりますよね。
それはやはり個人差があり、おのおの性格があります。周りから何か言われたら、その人たちからもアドバイスをもらうようにしていくと子供にとっていいきっかけを見つけられるかもしれません。
その後、色々な人から話を聞いたりしていると、1歳児になった時点で歩かないのは別に珍しいことではないということがわかったのです。私は家族の言葉や自分の周りの子とばかり比べていたので気がつかず、不安な日々を過ごしていたんです。心配するあまり、息子に対しても心の成長をゆっくりじっくりと温かく見守ることができず、申し訳ないような気持ちになったのを覚えています。
1歳までにたくさんの成長があるので、できた、できないと比べたり気になることはたくさんありますが、必ずいつかは大きくなって成長していくのだと心にとめて、子供の成長を見守っていけたらと思います。