小学生の子供が言うことを聞かなくなってきた、生意気な行動や言動が目立つようになって困っている、と悩んでいませんか?
誰もが通る第一反抗期とも言われる『絶賛イヤイヤ期』よりもっと厄介なのが、小学生からの『第二反抗期』なるものです。大人の階段を上る途中にある、この思春期の前段階の大変さは、多くのご家庭が経験される事の一つではないかと思います。
筆者は子供が3人いるのですが、中でも長女は10歳の壁にぶち当たる小学5年生。まだまだ可愛らしい所がある反面、時々大人な部分も垣間見え、娘の成長を喜ぶと共に複雑な心境でもあります。そんな難しい年頃の子供との向き合い方を、筆者の体験談を交えながら、お話していきたいと思います!
子育て中に感じる、小学生以上の子供の変化とは
親にとって、子供は何歳になっても子供のままですよね。でも、そんな親の知らない所で急成長するといってもいい時期が、小学生だと思います。
身体的な発達はもちろんのこと、情緒や精神の発達も著しいといえるこの時期は、幼児期の自我の芽生えとは異なり、今度は「自分で物事を理解し、それに応じて行動する」といったような、自主性や社会性が身についてくる時期でもあります。
更に、集団生活を通して仲間意識が強くなるのも特徴的ではないでしょうか。お友達との結束が強くなったり、独自のルールなどを介して自己肯定感を得るなど、めまぐるしく成長していくものですよね。
小学生の勉強、アプリに頼るのが普通の時代?
ふと、「ついこの前小学校に入学したと思ったのに、もう〇年生なんだ」などと思うような経験はありませんか?筆者もそんなひとりで、娘の成長には日々驚かされる事ばかりです!
例えば料理にしても、改めて教えたわけではないのにいつの間にかできる様になり、この前の遠足では早起きして自分でお弁当を作っていました(笑)。話し方ひとつにしても、「〇〇については、私はこう思うわけよ。」など子どもらしい話し方ではなく、まるで大人と喋っているような感覚になったりします。
勉強面でいえば、高学年ともなると次第に難しくなっていきますよね。特に算数などは筆者の頃と教わり方が違うためか、教え方に悩むことがあります。今の時代は勉強もタブレットを用いたり英語が必須だったりと、子供たちの将来を見越した取り組みがたくさん試されており、それにも驚かされます。時代の変革ですね…!
10歳の壁とは何か?
前途で述べたように、子どもの成長は早いものですよね。あっという間に成長し、ちょっと憎らしくなった時には、「ママ、ママ」と言っていたあの可愛かった頃に戻らないかなぁ、なんて思いませんか?(笑)
筆者の娘も、低学年から高学年に上がる頃には前にも増して自己主張がかなりはっきりし、ちょっとの事でも「でも…」や「だって…」などと言う事が多くなりました。少し腹も立つけれど、それが成長しているって事なのかな?と思うことにしています。小学生のお子様をお持ちの方は、そのような経験も少なくないのでは?
そこで皆様にお尋ねします!『10歳の壁』という言葉をご存知でしょうか?
これは小学校3・4年生から5・6年生に変わる時期、つまり9歳から10歳に変わる瞬間の、身体的・精神的な成長の変わり目を表現する言葉といわれています。この時期は成長に個人差が出やすい時期であるとともに、自分と他人(お友達)を比べる時期にもなってくるのです。
10歳の壁の心理学的な要素とは?
例えばこの時期に、何かしらのつまづきによって生じる恥ずかしいなどの羞恥心や自尊心が傷つくといった影響から、性格が内向的になってしまう事があります。また、お友達を過剰に意識しすぎる事で嫉妬の心が芽生え、少し攻撃的になってしまう事もあるようです。
しかしながら、悪い事ばかりではありません。相手を思いやる気持ちが強くなっていくのもこの時期です。
この9歳から10歳に変わる時期というのは、子ども自身もそうですが親である私たちの悩みも増えていくことと思います。男の子であれば勉強面や身体面(例えば体育の授業やスポーツなど)での悩み事が、女の子になると特にお友達関係での悩み事が多くなってくるのではないでしょうか?
また母親とは同性であるため、どうしても理屈が先に立ったり、ライバル視される存在になる事で息子より口喧嘩になる率が高くなったりするかもしれませんね…(涙)。けれども女同士だから分かる事もきっと多いはず!根気よく向き合っていきましょう。
子育て中の悩み相談!小学生高学年の人間関係
これは娘が実際に筆者に相談してきた事なのですが、女の子特有のお友達同士のトラブルに関する悩みでした。
娘と仲のいいお友達(Aさん)がおり、娘は毎日のようにAさんと遊んでいたらしいのですが、他の共通のお友達(Bさん)に「〇〇ちゃん(←娘)と遊ばないで!」とAさんが言われたらしく、それを自分で処理できなかったAさんが娘に相談してきたといいます。
その時娘は、「私はAさんと遊びたいよ。Aさんはどうしたいの?」と問いかけたようです。Aさん「私も○○ちゃんと遊びたいよ。けどBさんが怖くて言い返せなかった」との事。それを聞いた正義感の強い娘はBさんに、「私はAさんと遊びたい。Aさんもそう言ってるから遊ばせて」と直談判したようです。
するとBさんは、「ダメだから。Aさんとは遊ばせない」と言い、ケンカになったそうです。娘が「お母さんならどう思う?Bさんは意地悪だよね…友達にそんな事言うなんて。友達なくすよね。」と言うので、私は「それで○○ちゃんはどうしたの?」と聞くと大人な答えが…。
子育てで感心した、小学生女の子の心の成長
娘は、Bさんとは話しても分かり合えないから、Aさんに「強くならなきゃ!」「いいなりにさせられるのは嫌でしょ?勇気出して言いたいことは言おう!」とアドバイスをし、後日先生に相談したとの事です。
それを聞いて、子どもながらにちゃんと考えて行動しているんだなと感心しましたね。女の子は特に、そういう事がこれからどんどん増えてくると思います。ですからその都度相談に乗り、本人の意思を尊重したアドバイスを行い、温かく見守っていこうと思っています。
今では娘とAさんもBさんと和解したようで、3人で仲良く遊んでいるようです!親の心、子知らず…子供が大きくなればなるほど、反抗する回数も時間も増えていくでしょうから、友人関係の中で折り合いをつけるということを学ぶのは大切ですよね。
子育て中、小学生のしつけの大変さを実感!
子供を持った今だからこそ、「私の子供の頃はどうだったかな?」などと、改めて思う事はありませんか?
かくいう筆者も、親の「勉強しなさい」「部屋を片付けなさい」「○○しなさい」などの言葉に対しては、「うるさいな!今やろうと思ってたのに…」など、ふてくされる事や反抗心しかなかった様な気がします(汗)。そんな母は筆者に対し、「あんたもお母さんと同じくらいの年齢になれば分かるわ」と。
今子供に同じ事を言っている筆者としては、ようやく当時の母の気持ちが分かり、改めて申し訳なかったなと思います。当時に戻って謝りたい位ですね。
これらは全て、子どもの将来を思えばこそのしつけであり、叱咤激励でもあるのですが、なんせ相手は子供です。目の前の事しか見えていないため、言われた事しか頭に入らず、ついつい反抗してしまうものですよね。そんな親心を理解するのは、自分に子供ができた時なのかもしれませんね…。
小学生は忘れ物がひどい時期!?
これは、最近忘れ物やなくし物、また宿題やプリントなどの提出期限を守らなかったりする娘と、筆者と主人がとことん話し合いをした時のお話です。2つの点に絞ってお話したいと思います。
1つ目は、現在筆者の娘は『鍵っ子』をしているのですが、よく鍵を無くすし落とすんです…。お子様が『鍵っ子』をされてる方の中には、このようなご経験をされた方もいるのではないでしょうか?
娘はとにかく鍵の置き場所が毎回違い、机の上や棚の上などすぐにポンと置いてしまう癖があり、娘自身もどこに置いたか分からなくなる事が多かったのです。そこで鍵の置き場所を娘と一緒に決め、必ず声かけをする事にしたのですが、それでもどこにでも置く癖が直らないのです。
とはいえ筆者自身も小学生の頃は鍵っ子で、よく鍵をなくしたりどこにでも置いてしまう癖があり、母から怒られてばかりいました…。娘は間違いなく、私の悪い所が遺伝してしまっている(涙)。ひたすら私を責めるばかりです。
小学生になると注意の仕方を変える必要性がある?
反抗期に入る頃でもありますし、以前のような注意の仕方ではますます反抗心を助長させてしまうと考えた私は、注意の仕方を変えることにしました。
ちなみに以前は、「○○せんといかんでしょ?」や「○○しなさいって何度言ったら分かるの?」など押しつけ・決めつけの様な注意の仕方だったような気がします。そのため娘は、「もー、うるさいなぁ!」とすぐにふてくされ、部屋にこもっていました。
そこで、「いつも○○してくれて助かってるけど、○○してくれると嬉しいな」など、注意したいことをそのまま言うのではなく、【前置きとして肯定から入る→子どもは認められたと感じる→本題の注意へ入る→素直に受け入れられる】と言うようにしました。すると、反抗心を和らげ、素直に注意を聞いてもらう事ができたんです。
子供のしつけは怒り方に注意!褒めて伸ばすのが王道?
娘の場合はこの方法が効果的でしたが、必ずしも万人に通用するとは言い切れません。やはり子供さんの性格をよく考え、一番効果的な注意方法を編み出すしかありませんね。けれど褒められて嫌な気持ちになる人はいないと思います!
相手は子供ですが、言い分をよく聞き、褒めるところは褒め、その上でアドバイスなり注意なりをすると、子供の自己肯定感を否定せずに効率よく注意ができるのではないでしょうか?
小学生の忘れ物は親の責任!?
2つ目は、提出物や宿題の忘れ物が最近目立つと、主人が先生より直接注意された時のお話です。その頃は、ちょうど筆者が3人目を出産後、実家へ赤ちゃんと2人目を連れて里帰りをしていた時期でした。
娘は学校があるため主人に娘をお願いし、期間限定で2人だけの生活が始まりました!娘も主人と仲が良く、家事も2人で分担をしてうまいこと生活していた様です。
時間になったら学校へ行き、宿題や準備物などに関しても主人が声をかけると「終わったよ」と言い、主人はきちんとできていると思っていたようなんです。しかし、ある時用事があり学校へ行くと、先生より「お父さん、最近娘さんがご家庭で宿題をしている所を見ましたか?」と聞かれたのです。
続けて、「提出物も提出されていません。忘れ物も多いです。」と注意を受けたとの事でした。娘に話すと、「つい後回しにしてた。友達と遊んでて、宿題するのを忘れていた」と返したそうです。
小学生が嘘をつく原因は親の放任!?
私が自宅にいた時は、宿題やら提出物やら強制的にさせていたので忘れることも少なかったですが、私が実家へ行ってからはうるさく言われる事もなくなり、自由な部分が多くなって開放的になり過ぎた様でしたね。その夜、娘は主人とかなり話し合いをしたみたいです。
普段温厚で子供にも甘い主人ですが、嘘をつくことや人に迷惑をかける事に対しては必要以上に怒るため、娘もかなり反省したみたいです…。
そのあと主人が私に対し、「俺も今まで学校関係の事とか任せきりだったから、これからはきちんと参加せんといかんな。今回の事も、俺がもう少しちゃんと見てやらんといけなかった。子供だけ責めたらいかんね。」と一緒に反省していましたね。
子供は、親の背中を見て育ちます。約束にしても何にしてもそうですが、まずは親がきちんと態度で示し、その上で子どもに対して注意などを行わなければ子供も親の言う事を聞かないなと、改めて生活を見直す必要性を感じましたね。何かあった時は子どもと真摯に向き合い、一緒に解決方法を見つけるという事を意識しないといけませんね。
小学生の反抗期にはどう対応していく?
この一件後、娘も主人との約束を守り、私が里帰りから帰宅するまで、また2人で協力し合いながら仲良く生活した様子でしたよ。筆者もこの事を通し、改めて親の役割の大きさや子供を持つという事の責任の重さを感じました。子育てには気力・体力・精神力が必要になってきますよね。夫婦で協力し、子育てをしていきたいものですね。
ちなみに…筆者の長女はまだ典型的な『第二反抗期』は迎えていません。でも上記でも述べた様に、頼まれ事に対してあーだこーだと理屈をこねたり、悪いことをして注意しても素直に聞けず、かといって自分からも謝りたくないのか、こちらが謝るまで口を聞かなかったりとプチ反抗期を迎えており、頭を悩ます今日この頃です…。
けれども、きっとどこのご家庭でもあり得る日常のひとコマだと思います。悩みの種は尽きませんが少し見方を変えれば、反抗期があるべき時期にある事によって子供は成長します。その過程で避けて通れない事なのだと思えば、逆に『よかった!』と安心を得ることにも繋がりますよね。
反抗するという事は、子供自身がストレスを溜め込まず、態度で示すことによって心のコントロールを図っているということです。それを親自身が気付くことができる良い機会となるはずです。いずれにせよ、子供の学校での様子や学習状況を把握する為にも、日々のコミュニケーションを大切にしていかなければいけませんね!
子供が悩みを相談できる環境づくりを
子供の成長には日々驚かされることばかりですが、その分子供たちは日々悩んでいます。また、同時に親も少しずつ悩み事が増えていくものですよね。
子供自身で解決しなければいけない事もありますが、まだまだ小学生です。親の助言が何より大切な時期ですよね。子どもの自尊心を傷つけることなく、常に子どもと寄り添い、必要な時には手を差し伸べる!
そうして子供が悩みを打ち明けやすいような環境を作ることも、親の大切な役割のひとつですよね。日々の成長を見守りながら、私たち親も成長していきたいものですね。